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9. 續千載和歌集卷第九
神祇歌
後嵯峨院御製
建長五年、住江に御幸侍りて、行旅述懷と云ふ事を講ぜられ侍りけるに詠ませ給ひける
太宰權帥爲經
前右兵衞督爲教
山本入道前太政大臣
弘安八年住江に御幸侍りて同じ心を講ぜられ侍りけるに
常磐井入道前太政大臣
住吉の神主國平、大宮院に御卷數、奉るとて松の枝に付けり侍りけるを見て女房に代りて
權中納言爲藤
住吉の社を繪にあらはして神祇祝と云へる心を人々詠み侍りける時
津守經國
本社にさぶらひて雨を祈るとて詠める
皇太后宮大夫俊成
江上月を
讀人志らず
題志らず
津守國道
前大納言爲家
玉津島に詣でゝ詠み侍りける
前大納言爲氏
源兼氏朝臣すゝめ侍りける玉津島の社の十五首の歌に
前關白太政大臣家讃岐
題志らず
津守國助
入道前太政大臣の家の十五首の歌に、述懷
前大納言爲氏
春日の社に奉りける歌の中に
前僧正實聰
前關白太政大臣、春日の社に詣で侍りけるに、山階寺の別當にて代々の跡に變らず執り行ひて思ひつゞけ侍りける
前參議雅孝
題志らず
一條内大臣
嘉元の百首の歌奉りし時、山
前中納言定家
西行法師、人々すゝめて百首の歌詠ませ侍りけるに
常磐井入道前太政大臣
水無月の頃春日の社に籠りて法樂し侍りける歌の中に
後二條院御製
神祇の心を詠ませ給ひける
前中納言定資
中臣祐茂
題志らず
前僧正實聰
後京極攝政太政大臣
中臣祐春
若宮の神主になりて後詠める
狛秀房
題志らず
權大僧都公順
わづらふ事ありて久しく熊野に詣で侍らざりける頃詠み侍りける
前大僧正禅助
題志らず
法皇御製
權大納言經繼
二品法親王の家の五十首の歌に、杉雪
入道前太政大臣
弘安の百首の歌奉りける時
從二位家隆
光明峰寺入道前攝政内大臣に侍りける時、家に百首の歌詠み侍りけるに
法性寺入道前關白太政大臣
題志らず
祐子内親王家紀伊
御あれの日音づれて侍りける人の返事に
從三位氏久
虫屋を作りて前大納言資季の許へ送り遣すとて
前大納言資季
返し
權僧正桓守
神祇を
前大僧正仁澄
前大僧正慈鎭
日吉の社に詠みて奉りける百首の歌に
法眼兼譽
神恩の深き事を思ひて詠める
天台座主慈勝
拜堂の後、社頭にて詠み侍りける
前大納言爲世
百首の歌奉りし時
祝部行氏
題志らず
法眼慶宗
後近衛關白前右大臣
前關白左大臣押小路
百首の歌奉りし時
法皇御製
寄國祝と云へる心を詠ませ給うける
百首の歌めされしついでに
前右大臣
嘉元の百首の歌奉りし時、河
伏見院御製
河月と云へる心を
惠助法親王
法印最信
太神宮に詣でゝ詠み侍りける
度曾行忠
題志らず
荒木田氏忠
法眼源承
伊勢の國に知る所侍りけるを人に妨げらるゝ由うたへ申し侍りけるが、未だ事行かず侍りけるに、民部卿資宣の許へ申し遣しける
大江貞重
題志らず
前大納言師重
石清水臨時時祭を
後二條院御製
神祇の心を
法皇御製
百首の歌めされし次でに
前大納言爲世
嘉元元年伏見院の三十首の歌奉りし時、夜神樂
前中納言定家
文治六年女御入内の屏風に、内侍所の御神樂の儀式のある所
前中納言匡房
天仁元年鳥羽院の御時大甞曾の悠紀方の神樂の歌、音高山を詠める
左京大夫顯輔
康治元年近衞院の御時大甞曾の悠紀方の神樂の歌、三上山を詠める
前大納言俊光
延慶二年新院の御時、大甞曾の悠紀方の神樂の歌、石戸山を詠める
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