University of Virginia Library

二十七日晴

坊守り朝とく起て飯を焚ける折から、東隣の園右衞門といふ者の餅搗なれば、例の通 り來たるべし、冷てはあしかりなん、ほか/\湯けぶりのたつうち賞翫せよといふか らに、今や/\と待にまちて、飯は氷りのごとく冷えて、餅はつひに來ずなりぬ

我門へ來さうにしたり配餅 一茶