寂蓮、人々すゝめて百首哥よませ侍けるに、いなび侍て熊野にま うでける道にて、ゆめに、なにごともおとろへゆけど、このみちこそよのすゑにかは らぬものはあれ、なをこのうたよむべきよし、別当湛快、三位俊成に申と見侍て、お どろきながらこの哥をいそぎよみいだしてつかはしけるおくにかきつけ侍ける