月あかきよ、定家朝臣にあひて侍けるに、うたの道に心ざしふか きことはいつばかりの事にかとたづね侍ければ、わかく侍し時、西行にひさしくあひ ともなひてきゝならひ侍しよし申て、そのかみ申し事などかたり侍て、かへりてあし たにつかはしける