卯の花山くりからが谷をこえて金沢は七月中の五日也。爰に大坂よりかよふ商人 何處と云者有。それが旅宿をともにす。
一笑と云ものは、此道にすける名のほの%\聞えて、世に知人も侍しに、去年の 冬早世したりとて、其兄追善を催すに
ある草庵にいざなはれて
途中吟