群書類従卷弟三百八下
検校保己一集
物語部二
大和物語 下
群書類従卷第三百八 (Yamato monogatari) | ||
【百五十四】
やまとの国なりける人のむすめいときよらにて有けるを京よりきたりける男のかひま見てみけるにいとおかしけなりけれはぬすみてかきいたきて馬にうちのせてにけていにけりいとあさましうおそろしう思ひけり日くれて立田山にやとりぬ草のなかにあふりをときしきてをんなをいたきてふせり女おそろしとおもふことかきりなしわひしとおもひて男のものいへといらへもせてなきけれはおとこ
たかみそきゆふつけ鳥かから衣立田の山にをりはへて啼
女かへし
たつた川岩ねをさして行水のゆくへもしらぬ我ことやなく
とよみてしにけりいとあさましうてなんおとこいたきもちてなきける
群書類従卷弟三百八下
検校保己一集
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大和物語 下
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