University of Virginia Library

右大臣

大納言辭し申して出で仕へず侍りける時住吉の社の歌合とて人々よみにけるに述懷の歌とてよみ侍りける

數ふれば八年經にけり哀れわが沈みし事は昨日と思ふに

その後神感あるやうに夢想ありて大納言にも還任して侍りけるとなむ。