御たけにまうで侍りける精進の程金泥の法華經書き奉りて後御山に納めたてまつらむとて參り侍りける時思ふ心や侍りけむ、物に書き付けおきて侍りける
かくてまうで侍りて後御山にてなむ身まかりにける。其の後故郷にて此の歌は見出て侍りけるとなむ。