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10. 千載和歌集卷第十
賀歌
院御製
みこにおはしましける時鳥羽殿に渡らせ給へりける頃八條院内親王と申しける時かの御かたにて竹遐年友といへる心を講ぜられけるによませ給うける
後三條内大臣
皇太后宮大夫俊成
大宮前太政大臣
祝の心をよみ侍りける
源俊頼朝臣
堀川院の御時立春の朝に今日の心つかうまつるべきよし侍りければ奏し侍りける
堀川院御製
同じ御時后の宮にて花契遐年といへる心を上のをのこどもつかうまつりけるによませ給うける
大納言忠教
鳥羽院位おりさせ給うての頃庭花年久といへる心をかれこれつかうまつりけるによみ侍りける
權中納言俊忠
堀川院の御時鳥羽殿に行幸の日池上藤といへる心をよみ侍りける
源俊頼朝臣
白川院鳥羽殿におはしましける時松契遐年といふ心をよめる
京極の前のおほきおほいまうち君の高陽院の家の歌合に祝の心をよみ侍りける
京極前太政大臣
二條太皇太后宮賀茂のいつきと申しける時本院にて松枝映水といへる心をよみ侍りける
二條太皇太后宮肥後
堀川院の御時百首の歌奉りける時子日の心をよめる
藤原基俊
祝の心をよめる
法性寺入道前太政大臣
保延二年法金剛院に行幸ありて菊契多秋といへる心をよみ侍りける
花薗左大臣
八條前太政大臣
崇徳院御製
百首の歌めしける時祝の心をよませ給うける
左のおほいまうち君
二條院の御時大内におはしまして始めて花有喜色といへる心をよませ給ひけるによみ侍りける
二條院御製
うへのをのこども百首の歌奉りける時祝の心をよませ給うける
式子内親王
百首の歌よみ給ひける時の祝の歌
皇太后宮大夫俊成
攝政、右大臣に侍りける時百首の歌よませ給ひけるに祝の歌五首が中によみ侍りける
大炊御門右大臣
二條院の御時おほ炊の御門高倉の内裏に侍りけるに同じ西の町の家にて初めて詩歌講じ侍りけるに鶴契遐年といへる心をよみ侍りける
入道前關白太政大臣
閑院の家にてはじめて對松爭齡といへる心をよみ侍りける
源通能朝臣
右のおほいまうち君
高倉院の御時内裏にまゐり侍りけるにうへの御笛に萬歳樂ふかせ給ひけるをはじめて承りて又の日女房の中に申し侍りける
修理大夫顯季
入道右大臣はじめて中院の家に住み侍りける時祝の心をよめる
賀茂成助
橘俊綱の朝臣の伏見の家にかつらをほりうゑさせ給ひけるによめる
藤原孝善
俊綱の朝臣さぬきの守にまかりける時祝の心をよめる
善滋爲政朝臣
後一條院の御時長和五年大甞會主基方の御屏風に備中國長田山の麓に琴ひき遊びしたる所をよめる
前中納言匡房
白川院の御時承保元年大嘗會主基方の稻春歌神田の郷をよめる
宮内卿永範
院の御時の久壽二年大甞會悠紀方の風俗歌近江國わか松の森をよめる
參議俊綱
平治元年大甞會悠紀方の風俗歌近江國千坂の森をよめる
刑部卿範兼
同じ御時大甞會主基方の稻春歌丹波國雲田村をよめる
宮内卿永範
高倉院の御時仁安三年大甞會悠紀方の御屏風の歌
藤原季經朝臣
今上の御時元暦元年大甞會悠紀方の風俗歌、三神の山をよめる
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