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良寛歌集 (Kashu) | ||
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我れも思ふ君もしかいふこの庭に立てる槻の木ことふりにけり
君來ませ雪は降るともあととめん國上の山の杉の下道
心あらば草の庵にとまりませ苔の衣のいとせまくとも
雨はれに裳の裾ぬれて來し君を一夜こゝにといはばいかがあらん
山里のさびしさなくばこと更に來ませる君に何をあへまし
山里の冬のさびしさなかりせば何をか君があへ草にせん
今二日三日もたちなばさす竹の君がみ足もよくなほらまし
くすりしの言ふもきかずにかへらくの道は岩みち足のいたまん
今宵あひ明日は山ぢをへだてなば一人やすまんもとの庵に
あしびきの岩松が根にうたげして語りし折をいつか忘れん
間瀬の浦のあまのかるものより/\に君もとひ來よ我れも待ちな
ん
この海ののぞみの浦のゆきのりしかけてしぬばぬ月も日もなし
越の海のぞみの浦の海苔を得ばわけて給はれ今ならずとも
越の海沖つ浪間をなづみつつつみにし海苔しいつも忘れず
良寛歌集 (Kashu) | ||