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良寛歌集 (Kashu) | ||
○
あらたまの年はふれどもさす竹の君が心は忘られなくに
あらたまの年はへぬともさす竹の君が心を我が忘れめや
重ねてはとあれかくあれ此の度は歸り玉はれもとの里べに
今よりは夜ごとに人を頼みてん夢もまさしきものにありせば
津の國の浪華のことはよしゑやしただに一と足すすめもろ人
人のさが聞けば我が身を咎めばや人は我が身の鏡なりけり
うつせみのうつつ心のやまぬかも生れぬさきにわたしにし身を
いにしへは心のままにしたがへど今は心よ我れにしたがへ
君が田と我が田とならぶ畔ならぶ我が田の水を君が田へ引く
せみのはのうすき衣を著ませればかげだに見えて凉しくもあるか
晴れやらぬ峰の薄雲立ち去りて後の光と思はずや君
良寛歌集 (Kashu) | ||