University of Virginia Library

926

[題詞](山部宿祢赤人作歌二首[并短歌])

[原文]安見知之 和期大王波 見吉野乃 飽津之小野笶 野上者 跡見居置而 御山者 射 目立渡 朝猟尓 十六履起之 夕狩尓 十里さ立 馬並而 御<猟>曽立為 春之茂野尓
[訓読]やすみしし 我ご大君は み吉野の 秋津の小野の 野の上には 跡見据ゑ置きて み山には 射目立て渡し 朝狩に 獣踏み起し 夕狩に 鳥踏み立て 馬並めて 御狩ぞ立 たす 春の茂野に
[仮名],やすみしし,わごおほきみは,みよしのの,あきづのをのの,ののへには,とみすゑ おきて,みやまには,いめたてわたし,あさがりに,ししふみおこし,ゆふがりに,とりふみ たて,うまなめて,みかりぞたたす,はるのしげのに
[_]
[左注](右不審先後 但以便故載於此<次>)
[_]
[校異]狩 → 猟 [元][紀][細]
[_]
[KW],雑歌,作者:山部赤人,吉野,行幸,宮廷讃美,地名,枕詞,動物