万葉集 (Manyoshu) | ||
3333
[題詞]
[原文]王之 御命恐 秋津嶋 倭雄過而 大伴之 御津之濱邊従 大舟尓 真梶繁貫 旦名伎
尓 水<手>之音為乍 夕名寸尓 梶音為乍 行師君 何時来座登 <大>卜置而 齊度尓 <狂
>言哉 人之言釣 我心 盡之山之 黄葉之 散過去常 公之正香乎
[訓読]大君の 命畏み 蜻蛉島 大和を過ぎて 大伴の 御津の浜辺ゆ 大船に 真楫しじ
貫き 朝なぎに 水手の声しつつ 夕なぎに 楫の音しつつ 行きし君 いつ来まさむと
占置きて 斎ひわたるに たはことか 人の言ひつる 我が心 筑紫の山の 黄葉の 散り
て過ぎぬと 君が直香を
[仮名],おほきみの,みことかしこみ,あきづしま,やまとをすぎて,おほともの,みつのは
まへゆ,おほぶねに,まかぢしじぬき,あさなぎに,かこのこゑしつつ,ゆふなぎに,かぢの
おとしつつ,ゆきしきみ,いつきまさむと,うらおきて,いはひわたるに,たはことか,ひと
のいひつる,あがこころ,つくしのやまの,もみちばの,ちりてすぎぬと,きみがただかを
万葉集 (Manyoshu) | ||