University of Virginia Library

1742

[題詞]見河内大橋獨去娘子歌一首[并短歌]

[原文]級照 片足羽河之 左丹塗 大橋之上従 紅 赤裳<數>十引 山藍用 <揩>衣服而 直 獨 伊渡為兒者 若草乃 夫香有良武 橿實之 獨歟将宿 問巻乃 欲我妹之 家乃不知久
[訓読]しな照る 片足羽川の さ丹塗りの 大橋の上ゆ 紅の 赤裳裾引き 山藍もち 摺 れる衣着て ただ独り い渡らす子は 若草の 夫かあるらむ 橿の実の 独りか寝らむ 問はまくの 欲しき我妹が 家の知らなく
[仮名],しなでる,かたしはがはの,さにぬりの,おほはしのうへゆ,くれなゐの,あかもす そびき,やまあゐもち,すれるきぬきて,ただひとり,いわたらすこは,わかくさの,つまか あるらむ,かしのみの,ひとりかぬらむ,とはまくの,ほしきわぎもが,いへのしらなく
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[左注](右件歌者高橋連蟲麻呂歌集中出)
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[校異]歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 短歌 [西] 短謌 [西(訂正)] 短歌 / 摺 →揩 [紀] / <> → 數 [西(右書)][藍][壬][類][紀]
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[KW],雑歌,作者:高橋虫麻呂歌集,大阪,美女,孤独,枕詞,地名