University of Virginia Library

4372

[題詞](天平勝寳七歳乙未二月相替遣筑紫諸國防人等歌)

[原文]阿志加良能 美佐可多麻波理 可閇理美須 阿例波久江由久 阿良志乎母 多志夜 波婆可流 不破乃世伎 久江弖和波由久 牟麻能都米 都久志能佐伎尓 知麻利為弖 阿例 波伊波々牟 母呂々々波 佐祁久等麻乎須 可閇利久麻弖尓
[訓読]足柄の み坂給はり 返り見ず 我れは越え行く 荒し夫も 立しやはばかる 不破 の関 越えて我は行く 馬の爪 筑紫の崎に 留まり居て 我れは斎はむ 諸々は 幸くと申 す 帰り来までに
[仮名],あしがらの,みさかたまはり,かへりみず,あれはくえゆく,あらしをも,たしやは ばかる,ふはのせき,くえてわはゆく,むまのつめ,つくしのさきに,ちまりゐて,あれはい ははむ,もろもろは,さけくとまをす,かへりくまでに
[_]
[左注]右一首倭文部可良麻呂 / 二月十四日常陸國部領防人使大目正七位上息長真人國 嶋進歌數十七首 但拙劣歌者不取載之
[_]
[校異]十 [元][古] 廿
[_]
[KW],天平勝宝7年2月14日,年紀,作者:倭文部可良麻呂,防人歌,茨城,息長国島,地 名,静岡,羈旅,道行き,手向け,寿歌