蒼馬を見たり (Aouma o mitari) | ||
お釋迦樣
私はお釋迦樣に戀をしました
仄かに冷たい唇に接吻すれば
おゝもつたいない程の
痺れ心になりまする。
仄かに冷たい唇に接吻すれば
おゝもつたいない程の
痺れ心になりまする。
ピンからキリまで
もつたいなさに
なだらかな血潮が逆流しまする
蓮華に坐した
心にくいまで落付きはらつた
その男ぶりに
すつかり私の魂はつられてしまひました。
お釋迦樣
あんまりつれないではござりませぬか!
蜂の巣のやうにこはれた
私の心臟の中に
お釋迦樣
ナムアミダブツの無情を悟すのが
能でもありますまいに
その男ぶりで炎の樣な私の胸に
飛びこんで下さりませ
俗世に汚れた
この女の首を
死ぬ程抱き締めて下さりませ。
もつたいなさに
なだらかな血潮が逆流しまする
蓮華に坐した
心にくいまで落付きはらつた
その男ぶりに
すつかり私の魂はつられてしまひました。
お釋迦樣
あんまりつれないではござりませぬか!
蜂の巣のやうにこはれた
私の心臟の中に
お釋迦樣
ナムアミダブツの無情を悟すのが
能でもありますまいに
その男ぶりで炎の樣な私の胸に
飛びこんで下さりませ
俗世に汚れた
この女の首を
死ぬ程抱き締めて下さりませ。
ナムアミダブツの
お釋迦樣!
お釋迦樣!
蒼馬を見たり (Aouma o mitari) | ||