University of Virginia Library

1747

[題詞]春三月諸卿大夫等下難波時歌二首[并短歌]

[原文]白雲之 龍田山之 瀧上之 小鞍嶺尓 開乎為流 櫻花者 山高 風之不息者 春雨之 継而零者 最末枝者 落過去祁利 下枝尓 遺有花者 須臾者 落莫乱 草枕 客去君之 及 還来
[訓読]白雲の 龍田の山の 瀧の上の 小椋の嶺に 咲きををる 桜の花は 山高み 風し やまねば 春雨の 継ぎてし降れば ほつ枝は 散り過ぎにけり 下枝に 残れる花は し ましくは 散りな乱ひそ 草枕 旅行く君が 帰り来るまで
[仮名],しらくもの,たつたのやまの,たきのうへの,をぐらのみねに,さきををる,さくら のはなは,やまたかみ,かぜしやまねば,はるさめの,つぎてしふれば,ほつえは,ちりすぎ にけり,しづえに,のこれるはなは,しましくは,ちりなまがひそ,くさまくら,たびゆくき みが,かへりくるまで
[_]
[左注](右件歌者高橋連蟲麻呂歌集中出)
[_]
[校異]歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 短歌 [西] 短哥 [西(訂正)] 短歌
[_]
[KW],雑歌,作者:高橋虫麻呂歌集,奈良,餞別,天平6年3月,年紀,難波,大阪,地名,枕詞 ,植物