University of Virginia Library

1764

[題詞]七夕歌一首[并短歌]

[原文]久堅乃 天漢尓 上瀬尓 珠橋渡之 下湍尓 船浮居 雨零而 風不吹登毛 風吹而 雨不落等物 裳不令濕 不息来益常 <玉>橋渡須
[訓読]久方の 天の川原に 上つ瀬に 玉橋渡し 下つ瀬に 舟浮け据ゑ 雨降りて 風吹 かずとも 風吹きて 雨降らずとも 裳濡らさず やまず来ませと 玉橋渡す
[仮名],ひさかたの,あまのかはらに,かみつせに,たまはしわたし,しもつせに,ふねうけ すゑ,あめふりて,かぜふかずとも,かぜふきて,あめふらずとも,もぬらさず,やまずきま せと,たまはしわたす
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[左注](右件歌或云中衛大将藤原北卿宅作也)
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[校異]歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 短歌 [西] 短謌 [西(訂正)] 短歌 / 王 → 玉
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[KW],雑歌,作者:藤原房前,七夕,宴席