University of Virginia Library

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[題詞]車持朝臣千年作歌一首[并短歌]

[原文]鯨魚取 濱邊乎清三 打靡 生玉藻尓 朝名寸二 千重浪縁 夕菜寸二 五百重<波 >因 邊津浪之 益敷布尓 月二異二 日日雖見 今耳二 秋足目八方 四良名美乃 五十開 廻有 住吉能濱
[訓読]鯨魚取り 浜辺を清み うち靡き 生ふる玉藻に 朝なぎに 千重波寄せ 夕なぎに 五百重波寄す 辺つ波の いやしくしくに 月に異に 日に日に見とも 今のみに 飽き 足らめやも 白波の い咲き廻れる 住吉の浜
[仮名],いさなとり,はまへをきよみ,うちなびき,おふるたまもに,あさなぎに,ちへなみ よせ,ゆふなぎに,いほへなみよす,へつなみの,いやしくしくに,つきにけに,ひにひにみ とも,いまのみに,あきだらめやも,しらなみの,いさきめぐれる,すみのえのはま
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[左注]
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[校異]歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 短歌 [西] 短謌 [西(訂正)] 短歌 / 浪 → 波 [元 ][紀][細] / 日 [元][温][矢] 々
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[KW],雑歌,作者:車持千年,難波,大阪,住吉,離宮,宮廷讃美,羈旅,地名,枕詞