万葉集 (Manyoshu) | ||
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[題詞]二年乙丑春三月幸三香原離宮之時得娘子<作歌>一首[并短歌] <笠朝臣金村>
[原文]三香<乃>原 客之屋取尓 珠桙乃 道能去相尓 天雲之 外耳見管 言将問 縁乃無
者 情耳 咽乍有尓 天地 神祇辞因而 敷細乃 衣手易而 自妻跡 憑有今夜 秋夜之 百夜
乃長 有与宿鴨
[訓読]三香の原 旅の宿りに 玉桙の 道の行き逢ひに 天雲の 外のみ見つつ 言問はむ
よしのなければ 心のみ 咽せつつあるに 天地の 神言寄せて 敷栲の 衣手交へて 己
妻と 頼める今夜 秋の夜の 百夜の長さ ありこせぬかも
[仮名],みかのはら,たびのやどりに,たまほこの,みちのゆきあひに,あまくもの,よその
みみつつ,こととはむ,よしのなければ,こころのみ,むせつつあるに,あめつちの,かみこ
とよせて,しきたへの,ころもでかへて,おのづまと,たのめるこよひ,あきのよの,ももよ
のながさ,ありこせぬかも
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