![]() | 万葉集 (Manyoshu) | ![]() |
723
[題詞]大伴坂上郎女従跡見庄<賜>留宅女子大嬢歌一首[并短歌]
[原文]常呼二跡 吾行莫國 小金門尓 物悲良尓 念有之 吾兒乃刀自緒 野干玉之 夜晝
跡不言 念二思 吾身者痩奴 嘆丹師 袖左倍<沾>奴 如是許 本名四戀者 古郷尓 此月期
呂毛 有勝益土
[訓読]常世にと 我が行かなくに 小金門に もの悲しらに 思へりし 我が子の刀自を
ぬばたまの 夜昼といはず 思ふにし 我が身は痩せぬ 嘆くにし 袖さへ濡れぬ かくば
かり もとなし恋ひば 故郷に この月ごろも 有りかつましじ
[仮名],とこよにと,わがゆかなくに,をかなどに,ものかなしらに,おもへりし,あがこの
とじを,ぬばたまの,よるひるといはず,おもふにし,あがみはやせぬ,なげくにし,そでさ
へぬれぬ,かくばかり,もとなしこひば,ふるさとに,このつきごろも,ありかつましじ
![]() | 万葉集 (Manyoshu) | ![]() |