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[題詞]潜鵜歌一首[并短歌]
[原文]荒玉能 年徃更 春去者 花耳尓保布 安之比奇能 山下響 墜多藝知 流辟田乃 河
瀬尓 年魚兒狭走 嶋津鳥 鵜養等母奈倍 可我理左之 奈頭佐比由氣<婆> 吾妹子我 可
多見我C良等 紅之 八塩尓染而 於己勢多流 服之襴毛 等寳利C濃礼奴
[訓読]あらたまの 年行きかはり 春されば 花のみにほふ あしひきの 山下響み 落ち
激ち 流る辟田の 川の瀬に 鮎子さ走る 島つ鳥 鵜養伴なへ 篝さし なづさひ行けば
我妹子が 形見がてらと 紅の 八しほに染めて おこせたる 衣の裾も 通りて濡れぬ
[仮名],あらたまの,としゆきかはり,はるされば,はなのみにほふ,あしひきの,やました
とよみ,おちたぎち,ながるさきたの,かはのせに,あゆこさばしる,しまつとり,うかひと
もなへ,かがりさし,なづさひゆけば,わぎもこが,かたみがてらと,くれなゐの,やしほに
そめて,おこせたる,ころものすそも,とほりてぬれぬ
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