万葉集 (Manyoshu) | ||
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[題詞]古挽歌一首[并短歌]
[原文]由布左礼婆 安之敝尓佐和伎 安氣久礼婆 於伎尓奈都佐布 可母須良母 都麻等
多具比弖 和我尾尓波 之毛奈布里曽等 之<路>多倍乃 波祢左之可倍弖 宇知波良比 左
宿等布毛能乎 由久美都能 可敝良奴其等久 布久可是能 美延奴我其登久 安刀毛奈吉
与能比登尓之弖 和可礼尓之 伊毛我伎世弖思 奈礼其呂母 蘇弖加多思吉弖 比登里可
母祢牟
[訓読]夕されば 葦辺に騒き 明け来れば 沖になづさふ 鴨すらも 妻とたぐひて 我が
尾には 霜な降りそと 白栲の 羽さし交へて うち掃ひ さ寝とふものを 行く水の 帰ら
ぬごとく 吹く風の 見えぬがごとく 跡もなき 世の人にして 別れにし 妹が着せてし
なれ衣 袖片敷きて ひとりかも寝む
[仮名],ゆふされば,あしへにさわき,あけくれば,おきになづさふ,かもすらも,つまとた
ぐひて,わがをには,しもなふりそと,しろたへの,はねさしかへて,うちはらひ,さぬとふ
ものを,ゆくみづの,かへらぬごとく,ふくかぜの,みえぬがごとく,あともなき,よのひと
にして,わかれにし,いもがきせてし,なれごろも,そでかたしきて,ひとりかもねむ
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