万葉集 (Manyoshu) | ||
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[題詞]
[原文]木國之 濱因云 <鰒>珠 将拾跡云而 妹乃山 勢能山越而 行之君 何時来座跡 玉
桙之 道尓出立 夕卜乎 吾問之可婆 夕卜之 吾尓告良久 吾妹兒哉 汝待君者 奥浪 来因
白珠 邊浪之 緑<流>白珠 求跡曽 君之不来益 拾登曽 公者不来益 久有 今七日許 早
有者 今二日許 将有等曽 君<者>聞之二々 勿戀吾妹
[訓読]紀の国の 浜に寄るといふ 鰒玉 拾はむと言ひて 妹の山 背の山越えて 行きし
君 いつ来まさむと 玉桙の 道に出で立ち 夕占を 我が問ひしかば 夕占の 我れに告
らく 我妹子や 汝が待つ君は 沖つ波 来寄る白玉 辺つ波の 寄する白玉 求むとぞ 君
が来まさぬ 拾ふとぞ 君は来まさぬ 久ならば いま七日ばかり 早くあらば いま二日
ばかり あらむとぞ 君は聞こしし な恋ひそ我妹
[仮名],きのくにの,はまによるといふ,あはびたま,ひりはむといひて,いものやま,せの
やまこえて,ゆきしきみ,いつきまさむと,たまほこの,みちにいでたち,ゆふうらを,わが
とひしかば,ゆふうらの,われにつぐらく,わぎもこや,ながまつきみは,おきつなみ,きよ
るしらたま,へつなみの,よするしらたま,もとむとぞ,きみがきまさぬ,ひりふとぞ,きみ
はきまさぬ,ひさならば,いまなぬかばかり,はやくあらば,いまふつかばかり,あらむと
ぞ,きみはきこしし,なこひそわぎも
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