万葉集 (Manyoshu) | ||
1937
[題詞]詠鳥
[原文]大夫<之> 出立向 故郷之 神名備山尓 明来者 柘之左枝尓 暮去者 小松之若末
尓 里人之 聞戀麻田 山彦乃 答響萬田 霍公鳥 都麻戀為良思 左夜中尓鳴
[訓読]大夫の 出で立ち向ふ 故郷の 神なび山に 明けくれば 柘のさ枝に 夕されば
小松が末に 里人の 聞き恋ふるまで 山彦の 相響むまで 霍公鳥 妻恋ひすらし さ夜
中に鳴く
[仮名],ますらをの,いでたちむかふ,ふるさとの,かむなびやまに,あけくれば,つみのさ
えだに,ゆふされば,こまつがうれに,さとびとの,ききこふるまで,やまびこの,あひとよ
むまで,ほととぎす,つまごひすらし,さよなかになく
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