University of Virginia Library

ある山寺へ鹿聞にまかりけるに、茶を汲沙彌の夜すがらねぶらで有ければ、晋子が狂句をおもひ出て

鹿の聲小坊主に角なかりけり

折あしく門こそ叩け鹿の聲