University of Virginia Library

草菴

二もとの梅に遲速を愛す哉

うめ折て皺手にかこつ薫かな

白梅や墨芳しき鴻ウ舘

しら梅や誰むかしより垣の外

舞/\の場もふけたり梅がもと

出べくとして出ずなりぬうめの宿

宿の梅折取ほどになりにけり