筑紫にはらかと申すいをのつりをば十月一日に おろすなり師走に引きあげて京へはのぼせ侍りそのつりの繩はるかに遠くひきわたし てとほる船のこの繩にあたりぬるをばかこちかゝりてかうけかましく申してむつかし く侍るなりその心を詠める