University of Virginia Library

かく書きたりければやがて西の風吹きかはりて忽ちに雲はれてうら/ \と日なりにけり末の代なれど志いたりぬる事にはしるしあらたなる事を人々申しつゝしんおこして吹上若浦思ふやうに見て歸られにけり待賢門院の女房堀川の局のもとよりいひおくられける

この世にてかたらひおかむ郭公死出の山路のしるべともなれ