University of Virginia Library

承安元年六月一日院熊野へまゐらせ給ひけるついでに住吉に御幸ありけり修行しめぐりて三日の社に詣でたりけるにすみの江あたらししくたてたりけるを見て後三條院の御幸神も思ひいで給ふらむと覺えてよめる

絶えたりし君が御幸を待ちつけて神いかばかり嬉しかるらむ