University of Virginia Library

中務皇子

延喜十一年十月二十四日、菊の宴せさせ給ふける。中務の御子おりてかざしの花を奉らせ給ふに「ただにや」と仰せられければ、

野べにゆきて折りつることはとばかりに

延喜御製

と侍るに、しめの中より

うつらぬ花をあはれとやみん