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良寛歌集 (Kashu)
1.
長歌
2.
施頭歌 その他
3.
短歌
4.
[section 4]
5.
[section 5]
6.
[section 6]
7.
[section 7]
8.
蓮の露
9.
戲歌
10.
増補 最近某家の歌反古の中から發見のもの
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良寛歌集 (Kashu)
由之老
あしびきのみ山を出でてうつせみの人の裏やに住むとこそすれ
しかれとてすべのなければ今更に慣れぬよすがに日を送りつつ
苫ぶきのひまをもわくる夜半の雨ひとりや君があかしかぬらん
世の中をいとひ果つとはなけれどもなれしよすがに日を送りつつ
うちつけに言ひたつとにはあらねども且つやすらひて時をし待た ん
あしびきの岩間をつたふ苔水のかすかに我れはすみ渡るかも
山かげの岩根もり來る苔水のあるかなきかに世をわたるかも
言の葉の花に涙をそそぐなり世すべなき身の何しらずとも
良寛歌集 (Kashu)