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崇徳院御製
百首の歌めしける時よませ給うける
志きしまや やまとの歌の つたはりを きけば遙かに ひさかたの あまつ神代に はじまりて 三十文字餘り ひと文字は 出雲のみやの 八くもより 起りけりとぞ 志るすなる それより後は もゝくさの 言の葉しげく ちり%\に 風につけつゝ きこゆれど 近きためしに ほりかはの 流れをくみて さゞなみの 寄り來る人に あつらへて つたなきことは はま千どり 跡をすゑまで とゞめじと 思ひながらも 津のくにの 難波のうらの なにとなく 舟のさすがに このことを 忍びならひし なごりにて 世の人聞きは はづかしの もりをやせむと おもへども 心にもあらず かき連ねつる
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