University of Virginia Library

花下に聯句して春を惜む

祇や鑑や髭に落花を捻けり

嚔にも散てめでたし山ざくら

烏帽子脱で升よと計る落花哉

古井戸のくらきに落る椿哉

道を取て石をめぐればつゝじ哉

線香の灰やこぼれて松の花

目に遠くおぼゆる藤の色香哉