![]() | 山家和歌集 (Sanka wakashu) | ![]() |
善通寺の大師の御影にはそばにさしあげて大師の御師かきぐせら
れたりき大師の御手などもおはしましき四の門のがく少々われておほかたはたがはず
して侍りき末にこそいかゞなりけむずらむとおぼつかなくおぼえ侍りしか
備前の國に小島と申す島に渡りけるにあみと申す物をとる所はおの/\われ/\しめて長き竿に袋をつけて渡すなりその竿のたてはじめをば一のさをとぞ名づけたる中に年たかきあま人のたてそむるなりたつるとて申すなる詞きゝ侍りしこそ涙こぼれて申すばかりなく覺えて詠みける
たてそむるあみとる浦の初竿はつみの中にもすぐれたるかな
![]() | 山家和歌集 (Sanka wakashu) | ![]() |