万葉集 (Manyoshu) | ||
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[題詞]四年壬申藤原宇合卿遣西海道節度使之時高橋連蟲麻呂作歌一首[并短歌]
[原文]白雲乃 龍田山乃 露霜尓 色附時丹 打超而 客行<公>者 五百隔山 伊去割見 賊
守 筑紫尓至 山乃曽伎 野之衣寸見世常 伴部乎 班遣之 山彦乃 将應極 谷潜乃 狭渡
極 國方乎 見之賜而 冬<木>成 春去行者 飛鳥乃 早御来 龍田道之 岳邊乃路尓 丹管
土乃 将薫時能 櫻花 将開時尓 山多頭能 迎参出六 <公>之来益者
[訓読]白雲の 龍田の山の 露霜に 色づく時に うち越えて 旅行く君は 五百重山 い
行きさくみ 敵守る 筑紫に至り 山のそき 野のそき見よと 伴の部を 班ち遣はし 山
彦の 答へむ極み たにぐくの さ渡る極み 国形を 見したまひて 冬こもり 春さりゆ
かば 飛ぶ鳥の 早く来まさね 龍田道の 岡辺の道に 丹つつじの にほはむ時の 桜花
咲きなむ時に 山たづの 迎へ参ゐ出む 君が来まさば
[仮名],しらくもの,たつたのやまの,つゆしもに,いろづくときに,うちこえて,たびゆく
きみは,いほへやま,いゆきさくみ,あたまもる,つくしにいたり,やまのそき,ののそきみ
よと,とものへを,あかちつかはし,やまびこの,こたへむきはみ,たにぐくの,さわたるき
はみ,くにかたを,めしたまひて,ふゆこもり,はるさりゆかば,とぶとりの,はやくきまさ
ね,たつたぢの,をかへのみちに,につつじの,にほはむときの,さくらばな,さきなむとき
に,やまたづの,むかへまゐでむ,きみがきまさば
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