群書類従卷第三百八
検校保己一集
物語部二
大和物語 上
群書類従卷第三百八 (Yamato monogatari) | ||
【四】
野大貳すみともかさはきの時うての使にさゝれて少将にてくたりけるおほやけにもつかうまつり四位にもなるへきとしにあたりけれはむつきのかゝいたまはりのこといとゆかしうおほえけれと京よりくたる人もおさ/\聞えすある人にとへは四位になりたりともいふある人はさもあらすといふさたかなることいかてきかんとおもふほとに京のたよりあるに近江守公忠のきみの文をなむもてきたるいとゆかしううれしうてあけてみれはよろつのことゝもかきもていきて月日なとかきておくのかたにかくなむ
玉くしけ二とせあはぬきみかみをあけなからやはあらんとおもひし
これを見てかきりなくかなしくてなんなきける四位にならぬよしふみのことはにはなくてたゝかくなむありける
群書類従卷第三百八
検校保己一集
物語部二
大和物語 上
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