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13. 千載和歌集卷第十三
戀歌三
藤原實方朝臣
題志らず
相模
藤原長能
小大君
ふん月の七日の夜大納言朝光物いひ侍りけるを又の日心あるさまに人のいひ侍りければつかはしける
宇治前太政大臣
枇杷どのゝ皇太后宮にまゐりて侍りけるに辨のめのとのはかまのこしのいでたるを御まへなる硯を引きよせてそのこしにかきつけ侍りける
辨のめのと
かへし
大納言公實
堀川院の御時百首の歌奉りける時戀の心をよめる
中納言師時
源俊頼朝臣
修理大夫顯季
中院右大臣、中將に侍りける時歌合志侍りけるによめる
僧都覺雅
旅戀の心をよめる
大納言公實
堀川院の御時艷書の歌をうへのをのこどもによませさせ給うて歌よむ女房のもとにつかはしけるを大納言公實は康資の王の母につかはしけるを又すはうの内侍にもつかはしけると聞きてそねみたる歌を送りて侍りければ遣はしける
權中納言俊忠
中將に侍りける時歌合志侍りけるに戀の歌とてよめる
藤原時昌
法性寺入道内大臣に
歌合に尋ねうしなふ戀といへる心をよめる皇太后宮大夫俊成
法性寺殿にて五月の御供花の時をのこども歌よみ侍りけるに契後隱戀といへる心をよみ侍りける
法性寺入道前太政大臣
題志らず
院御製
位の御とき皇太后宮はじめてまゐり給へりける後の朝につかはしける
おなじ御時忍びてはじめてまうのぼりて侍りける人に朝まつりごとの程まぎれさせ給ふことありて暮れにけるゆふつかた遣はされける
待賢門院加賀
花園左大臣につかはしける
前參議教長
百首の歌奉りける時戀の心をよめる
左京大夫顯輔
待賢門院のほりかは
上西門院兵衛
待賢門院のあき
從三位頼政
後朝戀の心をよめる
權中納言通親
忍びたる所にまかりて有明の月に夜ふかく歸りてつかはしける
皇嘉門院別當
攝政、右大臣の時の家の歌合に旅宿逢戀といへる心をよめる
藤原公衡朝臣
初逢戀の心をよめる
藤原隆信朝臣
參議俊憲
夢中契戀といへる心をよめる
前齋院新肥前
中納言國信志のびてもの申して後つかはしける
久我内大臣
寄枕戀といへる心をよみ侍りける
前中納言雅頼
夏戀の心をよめる
右大臣
題志らず
前參議親隆
百首の歌奉りける時戀の歌とてよめる
藤原清輔朝臣
歌合志侍りける時よめる
顯昭法師
道因法師
題志らず
遊女戸々
藤原仲實朝臣備中守にまかれりける時ぐしてくだりたりけるを思ひうすくなりて後月を見てよみ侍りける
中原清重
契日中戀といへる心をよめる
藤原成親
鳥羽院の御時藏人所に侍りける時をんなにかはりてよめる
藤原伊經
寄催馬樂戀といへる心をよめる
讀人志らず
旅戀といへる心をよめる
月前戀といへるこゝろを
内大臣
稱他人戀といへる心をよみ侍りける
左近中將良經
左近衛督隆房
女に忍びてかたらふこと侍りけるを聞ゆることの侍りければ遣はしける
從三位頼政
題志らず
源師光
藤原隆親
源光行
皇太后宮若水
皇嘉門尾張
右近中將忠良
契る事侍りけるを忘れたる女につかはしける
太皇太后宮小侍從
夢中契戀といへる心をよめる
二條院御製
人につかはしける
讀人志らず
御返事
攝政前右大臣
右大臣に侍りける時百首の歌よませ侍りける時後朝の歌とてよみ侍りける
皇太后宮大夫俊成
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