University of Virginia Library

小侍從

高倉院の御時、内裏より女房數多誘なひて、上達部殿上人花見侍りけるに、右京大夫、折ふし風の氣ありてとて伴ひ侍らざりければ、花の枝に付けて遣しける

さそはれぬ心の程はつらけれど一人見るべき花の色かは