| 161 | Author: | Yokomitsu, Riichi | Requires cookie* | | Title: | Tsumi | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 私は寂しくなつて茫然と空でも見詰めてゐる時には、よく無意識に彼女の啼声を口笛で真似てゐた。すると下の鳥籠の中から彼女のふけり声が楽しく聞えて来る。で、私もつい面白くなつてそれに応へたり誘つたりする。其中に面倒臭くなると彼女を放つたらかしておいた。が、彼女は猶も懸命にふけり続けた。凝乎とそれを聞いてゐると可哀相になつて来るので、又知らず/\に相手になつてやつたりした。今も私は彼女を呼びかけた。が、もう彼女が居ないのだと気付いて堪まらなく淋しくなつた。私は裏の山を凝乎と見た。 | | Similar Items: | Find |
163 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Bosei hencho o haisu | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | トルストイ翁に従えば、女は自身の上に必然に置かれている使命、即ち労働に適した子供を出来るだけ沢山生んでこれを
哺育
(
ほいく
)
しかつ教育することの天賦の使命に自己を
捧
(
ささ
)
げねばならぬと教えられ、またエレン・ケイ女史に従っても女の生活の中心要素は母となることであると説かれる。そうしてトルストイ翁では男の労働に対してする余力ある女の助力が非常に貴いものであるとして許容せられるに反し、ケイ女史では女が男と共にする労働を女自身の天賦の制限を越えた権利の濫用だとして排斥せられる相異がある。またトルストイ翁では男女の生活の形式は異っていても一般の天賦においては全く平等であると見られるのに反し、ケイ女史では自然が不平等に作った男女の生活を人間が平等にしようとするのは
放縦
(
ほうしょう
)
であると見られる相異がある。しかし体的労働と心的労働が男に属する天賦の使命であって、女にはそれが第二義の事件であるという思想は二家共に一致している。 | | Similar Items: | Find |
165 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Fujin kaizo to koto kyoiku | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 我国の婦人界は人の視聴を引く鮮かな現象に乏しいので毎年同じほどの平調な経過を取って行くように思われますけれど、七、八年前の婦人界を顧みて比較するとその変化の非常なのに驚かれます。例えば
小松原英太郎
(
こまつばらえいたろう
)
氏が文部大臣であった頃と今日との教育主義の推移はどうでしょう。あの頃は世界の大勢に逆行し
併
(
あわ
)
せて我我若い婦人の内部要求を無視した旧式な賢母良妻主義が一般女子教育家の聡明を
脅
(
おびや
)
かして、近く叙勲された女流教育家たちなどが
倉皇
(
あわ
)
てて「女学生べからず訓十カ条」を制定するような状態であったのです。そういう保守的逆潮に対して微力の許す限り不承認の意向を述べた私などは大分
厭
(
いや
)
な批難を
旧
(
ふる
)
い人たちから受けたようでしたが、それが今日ではどの有力な教育家も賢母良妻主義以上の教育を主張しない者は殆どなく、文部大臣自ら学制改革案で女子大学の必要を公認し、また途中で
遇
(
あ
)
う男子に目も触れるなと教えた当年の「べからず訓」制定者たちが若い婦人を指揮して街頭に立ち、通行の男子に呼び掛けて花を売るという有様にまで変っております。 | | Similar Items: | Find |
166 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Gekido no naka o yuku | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 人生は静態のものでなくて動態のものであり、それの固定を病的状態とし、それの流動を正統状態として、常に動揺変化の中にあるものであるということは説明の必要もないことですが、戦後の世界は戦前においてさまで[1]優勢でなかった思想が
勃興
(
ぼっこう
)
し初めたために、経済的、政治的、社会的のいずれの方面においても、これまでになかった急激な動揺変化を生じて、それがために人間の思想と実際生活とは紛糾に紛糾を重ねようとしています。即ち今日の新しい合言葉となっている人道主義とか、民主主義とか、国際平和主義とかいうものは、戦前において学者、詩人、社会改良論者、宗教家等の空想として、大多数の人類から軽視されていたものですが、今は
普魯西
(
プロシヤ
)
のカイゼル父子とそれを
繞
(
めぐ
)
っていた軍閥者流とが代表として固執していた旧式な
浪曼
(
ローマン
)
主義に根ざす軍国主義や専制主義がこの度の戦争の末期において
頓挫
(
とんざ
)
したために、英仏米諸国の一流の学者、政治家、芸術家に由って支持される新しい浪曼主義に根ざした人道主義や民主主義の思想が天下の権威であるが如き外観を呈するに到りました。そうして、今や世界は、この新しい権威である思想に向って
俄
(
にわ
)
かに自己の生活を適応させるために照準の大転換を行おうとして
焦燥
(
あせ
)
る者と、この思想に反抗して時代遅れの専制的、階級的、官僚的、資本家的の旧思想を維持するために、あらゆる非合理と陰険と暴力とを手段として固執する者と、この急劇な世界の変化に対し、こういう場合に処すべき修養と訓練とをそれまで[2]から欠いていたために、どうすれば好いか、全く策の
出
(
い
)
ずる所を知らないで
徒
(
いたず
)
らに
狼狽
(
ろうばい
)
して右往左往する者と、大体においてこの三種に分つべき人々に由って
未曾有
(
みぞう
)
の混乱状態を引起しています。 | | Similar Items: | Find |
167 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Gogo | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 二人は
先刻
(
さつき
)
クリシイの通で中食して帰つて来てからまだ一言も言葉を交さない。女は
暖炉
(
ストオブ
)
の上の棚の心覚えのある雑誌の下から郵船会社の発船日表を出した。さうして長椅子にべたりと腰を下して、手先だけを忙しさうに動して日表を拡げた。何時の昔から暗記して知り切つたものを、もとから本気で読まうなどと思つて居るのではない。男の注意をそれへ引いて、それから云ひ掛りをつけて喧嘩が初めたいのであつた。喧嘩と云つても勝つに決つた喧嘩で、その後で泣く、ヒステリイを起す、男をおろおろさせる、思つて見ればそれも度々しては面白くもない事に違ひないのである、もう飽きてしまつた慰み事に過ぎないのであるが、じつとして居て故郷恋しさに頭を暗くされ続けにさせられて居るよりはほんの少しばかり増しだと思ふのであらう。寝台の足の方に附けて置いた机に倚つて居る男に聞える程の | | Similar Items: | Find |
168 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Gomonshu | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: |
先刻
(
さつき
)
まで改札の柵の傍に置いてあつた写真器は裏側の出札口の前に移されて、フロツクコートの男が相変らず黒い
切
(
きれ
)
を
被
(
かつ
)
いだり、レンズを
覗
(
のぞ
)
いたりして居る。その傍に中年老年の僧侶が
法衣
(
はふえ
)
の上から
種々
(
さまざま
)
の美しい袈裟を掛けて三十五六人立つて居る。羽織袴の
服装
(
いでたち
)
の紳士もそれと同じ数程居て、フロツクコートを着た人も混つて、口々に汽車が
後
(
おく
)
れたから、汽車が定刻より遅く着くさうだからと云つて居る。この様を場内の
旅客
(
りよかく
)
が珍らしさうに立つて見て居る中に、
桃割
(
もヽわれ
)
に結つて
花車
(
きやしや
)
ななよ/\とした
身体
(
からだ
)
を
伴
(
つ
)
れの二十四五の
質素
(
しそ
)
な風をした束髪の女の
身体
(
からだ
)
にもたれるやうにして、右の手ではもう一人の伴れの二十一二の束髪の女の
袂
(
たもと
)
の先を持つて、 | | Similar Items: | Find |
171 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Isho | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 私にあなたがしてお置きになる遺言と云ふものも、私のします
其
(
そ
)
れも、権威のあるものでないことは一緒だらうと思ひます。ですからこれは覚書です。子供の面倒を見て下さる
方
(
かた
)
にと思ふのですが、今の
処
(
ところ
)
私の生きて居る限りではあなたを対象として書くより仕方がありません。私は前にも一度こんなものを書きました。もうあれから八年になります。
花樹
(
はなき
)
と
瑞樹
(
みづき
)
の二人が一緒に生れて来る前の私が、
身体
(
からだ
)
の苦しさ、心細さの
日々
(
にち/\
)
に募るばかりの時で、あれを書かなければならなくなつたのだと覚えて居ます。十二月の二十五日の午後から書き初めたのでした。
今朝
(
けさ
)
は
耶蘇降誕祭
(
クリスマス
)
の
贈物
(
おくりもの
)
で
光
(
ひかる
)
と
茂
(
しげる
)
の二人を喜ばせて、私等二人も楽しい顔をして居たと確か初めには書いたと思つて居ます。その時のも覚書以上の物ではありませんし、
唯
(
たヾ
)
今と同じやうにあなたの見て下さるのに骨の折れないやうにと雑記帳へ書くこともしたのでしたが、今よりは余程瞑想的な頭が土台になつて居ました。あなたの
次
(
つい
)
で結婚をおしになる女性に就いていろ/\なことを書いてありました。数人の名を
挙
(
あげ
)
て批判を下したり、私の希望を述べたりしたのでした。思へば思ふ程滑稽な瞑想者でした、私は。瞑想は下らないものとして、あなたに
僭上
(
せんじやう
)
を云つたものとして、
併
(
しか
)
しながらあの時にA子さんやH子さんのことをあなたの相手として考へたやうに、今も四人や五人はそんな人のあつた
方
(
はう
)
が、この覚書を読んで下さる時のあなたを目に
描
(
か
)
いて見る私にも幸福であるやうに思はれます。あの
方
(
かた
)
よりさう云ふ人を今のあなたは持つておいでにならない、あの
方
(
かた
)
は私が見たこともなし、
委細
(
くは
)
しい御様子も聞いたことはありませんけれど、近年になりまして私が死んだ
跡
(
あと
)
のあなたはどうしてもあの
方
(
かた
)
の物にならなければならない、私の子を世話して下さる人はあの
方
(
かた
)
よりないと云ふことがはつきりと、余りにはつきりと私に思はれて来ました。自分の死後の日を見廻す中にも、私は
傷
(
いた
)
ましくてその絵の掛つた
方
(
はう
)
は凝視することが出来ません。私は冷く静かな心になつて居ると思つて居ながら、あなたの苦痛のためにはこれ程の悲しみを感じるのかと
自
(
みづか
)
ら呆れます。あの
方
(
かた
)
はあなたの初恋の
方
(
かた
)
で、
然
(
しか
)
も何年か御一緒にお暮しになつた
方
(
かた
)
で、あなたのためにその
後
(
のち
)
の十七八年を
今日
(
けふ
)
まで独居しておいでになる
方
(
かた
)
であつても、悲しいことにはあなたよりもつとお年上なのでせう。去年あの
方
(
かた
)
のお国から出ておいでになつた
岩城
(
いはき
)
さんが、私等夫婦をもすこし
開
(
あ
)
け広げな間柄であらうとお思ひになつて、あの
方
(
かた
)
のことをいろ/\とお話しになつた時に、年は自分よりも確か二つ三つ上だと云つておいでになりました。
岩城
(
いはき
)
さんはあなたよりまた二つ三つ上なのでせう、であつて見ればあの
方
(
かた
)
の髪にはもう白い毛が出来て居るでせう、お目の下の皮膚から紫色になつた血が
透
(
す
)
いて見えるでせう。
真実
(
ほんたう
)
にあなたはお
可哀相
(
かあいさう
)
です。お
可哀相
(
かあいさう
)
です。あの
方
(
かた
)
のことをあなたが私へお話しになつたことは
唯
(
たヾ
)
一度しかありません。結婚して
一月
(
ひとつき
)
も経たない時分でした。つまりお
互
(
たがひ
)
に自己の利益などは考へ合はなかつた時だつたのです。ですからあなたは虚心平気でいらつしつた。昔の恋人のためにしみじみとお話しなさいました。けれどその晩を私は一睡もようしないで
明
(
あか
)
したことを覚えて居ます。 | | Similar Items: | Find |
172 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Joshi no dokuritsu jiei | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 人の性情にも体質にも万人共通の点
即
(
すなわ
)
ち類性と、個人独得の点即ち個性とがあります。前代の社会心理の公準は類性のみを見て人の全部だと誤解した
嫌
(
きらい
)
がありました。似た所ばかりを集めて一つの型を空に作り、その型を標準として逆に一般の人間を律しようと致し、
殆
(
ほとん
)
ど人の個性というものを眼中に置いていませなんだ。例えば初めから男というものはこういうものだ、女というものはこういうものだと決めてしまい、その「こういうものだ」という概念を土台にして更に男とはこうすべきものだ、女とはこうすべきものだという規範を立てて一概に万人を律し、その規範に合わない人は人間でないように
軽蔑
(
けいべつ
)
する習慣を作るに到りました。昔から支那などは習慣を重んじ過ぎる国ですから、少し新しい人が出て自己の特性を発揮しようとすると、直ぐに不忠だとか大逆無道だとかいう悪名を著せて死罪に処したりなんか致します。人が尊いか、習慣が尊いか解らなくなっております。日本にも以前はそういう無茶苦茶な事が随分
盛
(
さかん
)
に行われていて、それがために天子様も久しく王政を復古遊ばす事が出来ず、
佐久間象山
(
さくましょうざん
)
、
吉田松蔭
(
よしだしょういん
)
のような偉人も因襲を脱して
新吾
(
しんご
)
を磨こうと致したために殺されました。でその時代に危険のない生活を送ろうとする人人は、理も非もいわずに
旧
(
ふる
)
い習慣と旧い概念とに盲従し、徳川将軍は千秋万歳日本の政権を握っているもの、武士は
何時
(
いつ
)
でも主人のために腹を切るもの、儒学は永久に聖堂の
朱子学
(
しゅしがく
)
を標準とすべきもの、宗教は仏教以外に信ずべからざる事、百姓町民は万世にわたって武人の下風に立ち、生かすとも殺すとも御役人の自由に任すべきもの、女は三界に家なく親と
良人
(
おっと
)
と我子とに屈従すべきもの、こういう考でいるより外はなかったのです。 | | Similar Items: | Find |
173 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Kaette kara | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 浜松とか静岡とか、
此方
(
こちら
)
へ来ては山北とか、国府津とか、停車する度に呼ばれるのを聞いても、疲労し切つた
身体
(
からだ
)
を持つた
鏡子
(
かねこ
)
の鈍い神経には格別の感じも与へなかつたのであつたが、
平沼
(
ひらぬま
)
と聞いた時にはほのかに心のときめくのを覚えた。それは丁度ポウトサイド、コロンボと過ぎて
新嘉坡
(
しんがぽうる
)
に船の着く前に、恋しい子供達の
音信
(
たより
)
が来て居るかも知れぬと云ふ
望
(
のぞみ
)
に心を引かれたのと一緒で自身のために
此処
(
こゝ
)
迄来て居る身内のあるのを予期して居たからである。
鏡子
(
かねこ
)
の
伴
(
つれ
)
は文榮堂書肆の主人の
畑尾
(
はたを
)
と、鏡子の
良人
(
をつと
)
の
靜
(
しづか
)
の甥で、鏡子よりは五つ六つ年下の荒木
英也
(
ひでや
)
と云ふ文学士とである。畑尾は何かを聞いた英也に、 | | Similar Items: | Find |
174 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Kaikyutoso no kanata e | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 人類が連帯責任の中に協力して文化主義の生活を建設し、その生活の福祉に
均霑
(
きんてん
)
することが、人生の最高唯一の理想であると私は信じています。文化生活が或程度の成熟期に入れば、そこには個人の能力に適する正当な社会的分業の生活があるばかりで、只今のように、同じ人類の内に甲と乙とで利害を異にし、甲の幸福のためには乙の幸福を犠牲とせねばならず、従って甲と乙とはその境遇に由って人格価値に優劣を分ち、生活の機会と享楽とに差等を生じる、いわゆる階級思想の如きものは、全く一掃されてしまうでしょう。 | | Similar Items: | Find |
175 | Author: | Yosano, Akiko | Requires cookie* | | Title: | Fujin kaizo no kisoteki kosatsu | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 改造ということは最も古くして併せて最も新らしい意味を持っています。人生は歴史以前の悠遠な時代に一たび文化生活の端を開いてこのかた、全く改造に改造を重ねて進転する過程です。男子は巧みにこの過程に乗って、その個性を開展し、幾千年の間に男子本位に傾いた文化生活を築き上げました。とかくこの過程に停滞し落伍する者は女子でした。人生の幼稚な過程に動物的本能がまだ余分に勢力を
振
(
ふる
)
っていた時代――腕力とそれの延長である武力と、それの変形である権力とが勢力を持っていた時代――では、すべての女性が男性に圧制されて、従属的地位に立たねばならなかったことは、やむをえなかった歴史的事実だともいわれるでしょう。しかしこれがために女子はその人格の発展を非常に鈍らせ、かつ一方に偏せしめてしまいました。それは蜂の女王が生殖機関たることに偏した結果、それ以外には
畸形
(
きけい
)
的無能力者となったのに
喩
(
たと
)
えても好いような状態に堕落してしまいました。『時事新報』の一記者が近頃その「財界夜話」の中で引用されたリバアブウル大学副総長の言葉の如く「国家が人民の半分だけを(即ち男子だけを)社会的、経済的、並びに公共的の業務に就かせている限り、強かるべきはずの者(即ち女子)も弱く、富むべきはずの者(即ち女子)も貧しいのだ」という状態になったことは、女子ばかりの不幸でなく、引いて人類全体の不幸であったのです。 | | Similar Items: | Find |
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