| 143 | Author: | Miyamoto, Yuriko | Requires cookie* | | Title: | Asu no chisei | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 第二次ヨーロッパ大戦は、私たち現世紀の人間にさまざまの深刻な教訓をあたえた。そのもっとも根本的な点は国際間の複雑な利害矛盾の調整は、封建的で、また資本主義的な強圧であるナチズムやファシズムでは、できなかったという事実である。もっと進歩した、もっと合理的な方法でなくては――ただ殺戮、侵略、武力では、国際間の問題は解決しないということを血をもって学んだ。 | | Similar Items: | Find |
145 | Author: | Miyamoto, Yuriko | Requires cookie* | | Title: | Ganchiku aru saigetsu: Nogami Yaeko san e no tegami | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 初めてあなたのお書きになるものを読んだのは、昔、読売新聞にあなたが「二人の小さいヴァガボンド」という小説を発表なさったときであり、その頃私は女学校の上級生で、きわめて粗雑ながら子供の心理の輪廓などを教わっていた時分のことでした。もうそれからでも、ざっと二十年は経ちます。そして、あの当時にあっては大変ハイカラーで欧州風の教養の匂いの高かった作品の中で、母なる作者の愛情と観察につつまれつつ活躍していた二人のヴァガボンドのうち、一人は言語学者としてイタリーへの交換学生として旅立っており、一人はもう若い物理学者として、この新聞を読むであろう学生の一部の人々を指導しているという今日の有様です。 | | Similar Items: | Find |
149 | Author: | Miyamoto, Yuriko | Requires cookie* | | Title: | Gorubatofu "Kofuku naki tami" | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 最近のソヴェト文学をよみたくて読めなかった日本の読者に、ゴルバートフの「降伏なき民」はうれしいおくりものであった。今年の初め、シーモノフ、アガーポフ、クドレワートウィフ等と一緒にゴルバートフも暫く東京に来ていた。ゆたかな声量と生粋のソヴェト人の歌好きのこころで「前線通信員」の活気横溢する歌をうたう、ゴルバートフ。一九一七年以後に成長して、社会主義建設の中で青年となった新しい気質のソヴェト作家が、あらゆる人々とともにナチスに侵略された自分たちの建設祖国を、どんなに愛し、護り、そのために献身したか、まざまざと伝えられる情熱をもって「降伏なき民」はかかれている。 | | Similar Items: | Find |
151 | Author: | Miyamoto, Yuriko | Requires cookie* | | Title: | Geijutsu ga hitsuyo to suru kagaku | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 去年の八月頃のことであった。三日ばかり極端に暑気のはげしい日がつづいた。日の当らないところに坐っていても汗が体から流れてハンケチなんか忽ち水でしぼったようになった。その時の私の生活状態は特別なもので、その暑中に湯を浴ることもできなければ、櫛で髪をとかすことも自由にはできない有様であったから、大変に疲労した。胸の前で、自分の汗に濡れたハンケチをくるくるとまわしてやっとあたりの臭い空気をうごかし、蝉の声さえ聞えて来ることのない日中を過ごした。 | | Similar Items: | Find |
153 | Author: | Miyamoto, Yuriko | Requires cookie* | | Title: | Ikitsutsu aru jiishiki | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | ロジェ・マルタン・デュガールの長篇小説「チボー家の人々」は太平洋戦争がはじまる前に、その第七巻までが訳された。山内義雄氏の翻訳で、どっさりの人に愛読されていたものであったが、ドイツのナチズムとイタリーのファシズムの真似一点ばりだった当時の日本の政府は、敵性の文学であるという理由で、それから益々興味ふかくなる第八巻からあとの出版をさせなかった。 | | Similar Items: | Find |
160 | Author: | Miyamoto, Yuriko | Requires cookie* | | Title: | Iwao no hana: Miyamoto Kenji no bungei hyoron ni tsuite | | | Published: | 2003 | | | Subjects: | Japanese Text Initiative | | | Description: | 宮本顕治には、これまで四冊の文芸評論集がある。『レーニン主義文学闘争への道』(一九三三年)『文芸評論』(一九三七年)『敗北の文学』(一九四六年)『人民の文学』(一九四七年)。治安維持法と戦争との長い年月の間はじめの二冊の文芸評論集は発禁になっていた。著者が十二年間の獄中生活から解放されてから、『敗北の文学』『人民の文学』が出版された。著者が序文でいっているように「敗北の文学」は一九二九年に二十三歳でかかれたものであり、『レーニン主義文学闘争への道』に収められていた。『人民の文学』はそのころから一九三三年著者が検挙されるまでのわずか五年間ほどの間に書いた評論と、十二年とんで、一九四六年以降に書いた三編が入っている。 | | Similar Items: | Find |
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