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1Author:  Yu, Xuanji, 842-872.Requires cookie*
 Title:  Yu Xuanji Shi Ji  
 Published:  2000 
 Subjects:  Chinese Text Initiative 
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2Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Atama narabi ni hara  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  真昼である。特別急行列車は満員のまま全速力で馳けてゐた。沿線の小駅は石のやうに黙殺された。
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3Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Chichi  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  雨が降りさうである。庭の桜の花が少し凋れて見えた。父は夕飯を済ませると両手を頭の下へ敷いて、仰向に長くなつて空を見てゐた。その傍で十九になる子と母とがまだ御飯を食べてゐる。
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4Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Fuyu no onna  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  女が一人 籬 ( まがき ) を越してぼんやりと隣家の庭を眺めてゐる。庭には数輪の寒菊が地の上を這ひながら乱れてゐた。掃き寄せられた朽葉の下からは煙が空に昇つてゐる。
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5Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Ichijo no kiben  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  その夫婦はもう十年も一緒に棲んで来た。良人は生活に窶れ果てた醜い細君の容子を眺める度に顔が曇つた。
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6Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Jikan  
 Published:  2001 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
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7Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Kikai  
 Published:  1999 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
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8Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Marukusu no shinpan  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  市街を貫いて来た一条の道路が遊廓街へ入らうとする首の所を鉄道が横切つてゐる。其処は危険な所だ。被告はそこの踏切の番人である。彼は先夜遅く道路を鎖で遮断したとき一人の酔漢と争つた。酔漢は番人の引き止めてゐるその鎖を腹にあてたまま無理にぐんぐんと前へ出た。丁度そのとき下りの貨物列車が踏切を通過した。酔漢は跳ね飛ばされて轢死した。
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9Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Mocho  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  Fは口から血を吐いた。Mは盲腸炎で腹を切つた。Hは鼻毛を抜いた痕から丹毒に浸入された。此の三つの報告を、彼は同時に耳に入れると、痔が突発して血を流した。彼は三つの不幸の輪の中で血を流しながら頭を上げると、さてどつちへ行かうかとうろうろした。
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10Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Nanakai no undo  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  今日は昨日の続きである。エレベーターは吐瀉を続けた。チヨコレートの中へ飛び込む女。靴下の中へ潜つた女。ロープモンタントにオペラパツク。パラソルの垣の中から顔を出したのは能子である。コンパクトの中の懐中鏡。石鹸の土手に続いた帽子の柱。ステツキの林をとり巻いた羽根枕、香水の山の中で競子は朝から放蕩した。人波は財布とナイフの中を奥へ奥へと流れて行く。缶詰の谷と靴の崖。リボンとレースが花の中へ登つてゐる。
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11Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Shinba  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  豆台の上へ延ばしてゐた彼の鼻頭へ、廂から流れた陽の光りが落ちてゐた。鬣が彼の鈍つた茶色の眼の上へ垂れ下ると、彼は首をもたげて振つた。そして又食つた。
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12Author:  Yokomitsu, RiichiRequires cookie*
 Title:  Tsumi  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私は寂しくなつて茫然と空でも見詰めてゐる時には、よく無意識に彼女の啼声を口笛で真似てゐた。すると下の鳥籠の中から彼女のふけり声が楽しく聞えて来る。で、私もつい面白くなつてそれに応へたり誘つたりする。其中に面倒臭くなると彼女を放つたらかしておいた。が、彼女は猶も懸命にふけり続けた。凝乎とそれを聞いてゐると可哀相になつて来るので、又知らず/\に相手になつてやつたりした。今も私は彼女を呼びかけた。が、もう彼女が居ないのだと気付いて堪まらなく淋しくなつた。私は裏の山を凝乎と見た。
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13Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Shisho no bokumetsu ni tsuite  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:   一木 ( いちき ) 博士を主務大臣とする内務省が突如として私娼絶滅の実行に取掛ったことは最近の奇異な現象である。私はこれについていろいろのことを考えて見た。
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14Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Bosei hencho o haisu  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  トルストイ翁に従えば、女は自身の上に必然に置かれている使命、即ち労働に適した子供を出来るだけ沢山生んでこれを 哺育 ( ほいく ) しかつ教育することの天賦の使命に自己を 捧 ( ささ ) げねばならぬと教えられ、またエレン・ケイ女史に従っても女の生活の中心要素は母となることであると説かれる。そうしてトルストイ翁では男の労働に対してする余力ある女の助力が非常に貴いものであるとして許容せられるに反し、ケイ女史では女が男と共にする労働を女自身の天賦の制限を越えた権利の濫用だとして排斥せられる相異がある。またトルストイ翁では男女の生活の形式は異っていても一般の天賦においては全く平等であると見られるのに反し、ケイ女史では自然が不平等に作った男女の生活を人間が平等にしようとするのは 放縦 ( ほうしょう ) であると見られる相異がある。しかし体的労働と心的労働が男に属する天賦の使命であって、女にはそれが第二義の事件であるという思想は二家共に一致している。
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15Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Bunkagakuin no setsuritsu ni tsuite  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私は近く今年の四月から、女子教育に対して、友人と共にみずから一つの実行に当ろうと決心しました。これは申すまでもなく、私にとって余りに突発的なことであり、また余りに大胆なことでもありますが、しかし私には、従来の私の生活と同じく極めて真剣な事業であって、短時日の間ながら、十分慎重に、考えられるだけのことは考えて決心したつもりです。軽率な思立ちでないということだけは断言が出来ます。
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16Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Fujin kaizo to koto kyoiku  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  我国の婦人界は人の視聴を引く鮮かな現象に乏しいので毎年同じほどの平調な経過を取って行くように思われますけれど、七、八年前の婦人界を顧みて比較するとその変化の非常なのに驚かれます。例えば 小松原英太郎 ( こまつばらえいたろう ) 氏が文部大臣であった頃と今日との教育主義の推移はどうでしょう。あの頃は世界の大勢に逆行し 併 ( あわ ) せて我我若い婦人の内部要求を無視した旧式な賢母良妻主義が一般女子教育家の聡明を 脅 ( おびや ) かして、近く叙勲された女流教育家たちなどが 倉皇 ( あわ ) てて「女学生べからず訓十カ条」を制定するような状態であったのです。そういう保守的逆潮に対して微力の許す限り不承認の意向を述べた私などは大分 厭 ( いや ) な批難を 旧 ( ふる ) い人たちから受けたようでしたが、それが今日ではどの有力な教育家も賢母良妻主義以上の教育を主張しない者は殆どなく、文部大臣自ら学制改革案で女子大学の必要を公認し、また途中で 遇 ( あ ) う男子に目も触れるなと教えた当年の「べからず訓」制定者たちが若い婦人を指揮して街頭に立ち、通行の男子に呼び掛けて花を売るという有様にまで変っております。
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17Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Gekido no naka o yuku  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  人生は静態のものでなくて動態のものであり、それの固定を病的状態とし、それの流動を正統状態として、常に動揺変化の中にあるものであるということは説明の必要もないことですが、戦後の世界は戦前においてさまで[1]優勢でなかった思想が 勃興 ( ぼっこう ) し初めたために、経済的、政治的、社会的のいずれの方面においても、これまでになかった急激な動揺変化を生じて、それがために人間の思想と実際生活とは紛糾に紛糾を重ねようとしています。即ち今日の新しい合言葉となっている人道主義とか、民主主義とか、国際平和主義とかいうものは、戦前において学者、詩人、社会改良論者、宗教家等の空想として、大多数の人類から軽視されていたものですが、今は 普魯西 ( プロシヤ ) のカイゼル父子とそれを 繞 ( めぐ ) っていた軍閥者流とが代表として固執していた旧式な 浪曼 ( ローマン ) 主義に根ざす軍国主義や専制主義がこの度の戦争の末期において 頓挫 ( とんざ ) したために、英仏米諸国の一流の学者、政治家、芸術家に由って支持される新しい浪曼主義に根ざした人道主義や民主主義の思想が天下の権威であるが如き外観を呈するに到りました。そうして、今や世界は、この新しい権威である思想に向って 俄 ( にわ ) かに自己の生活を適応させるために照準の大転換を行おうとして 焦燥 ( あせ ) る者と、この思想に反抗して時代遅れの専制的、階級的、官僚的、資本家的の旧思想を維持するために、あらゆる非合理と陰険と暴力とを手段として固執する者と、この急劇な世界の変化に対し、こういう場合に処すべき修養と訓練とをそれまで[2]から欠いていたために、どうすれば好いか、全く策の 出 ( い ) ずる所を知らないで 徒 ( いたず ) らに 狼狽 ( ろうばい ) して右往左往する者と、大体においてこの三種に分つべき人々に由って 未曾有 ( みぞう ) の混乱状態を引起しています。
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18Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Gogo  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  二人は 先刻 ( さつき ) クリシイの通で中食して帰つて来てからまだ一言も言葉を交さない。女は 暖炉 ( ストオブ ) の上の棚の心覚えのある雑誌の下から郵船会社の発船日表を出した。さうして長椅子にべたりと腰を下して、手先だけを忙しさうに動して日表を拡げた。何時の昔から暗記して知り切つたものを、もとから本気で読まうなどと思つて居るのではない。男の注意をそれへ引いて、それから云ひ掛りをつけて喧嘩が初めたいのであつた。喧嘩と云つても勝つに決つた喧嘩で、その後で泣く、ヒステリイを起す、男をおろおろさせる、思つて見ればそれも度々しては面白くもない事に違ひないのである、もう飽きてしまつた慰み事に過ぎないのであるが、じつとして居て故郷恋しさに頭を暗くされ続けにさせられて居るよりはほんの少しばかり増しだと思ふのであらう。寝台の足の方に附けて置いた机に倚つて居る男に聞える程の
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19Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Gomonshu  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:   先刻 ( さつき ) まで改札の柵の傍に置いてあつた写真器は裏側の出札口の前に移されて、フロツクコートの男が相変らず黒い 切 ( きれ ) を 被 ( かつ ) いだり、レンズを 覗 ( のぞ ) いたりして居る。その傍に中年老年の僧侶が 法衣 ( はふえ ) の上から 種々 ( さまざま ) の美しい袈裟を掛けて三十五六人立つて居る。羽織袴の 服装 ( いでたち ) の紳士もそれと同じ数程居て、フロツクコートを着た人も混つて、口々に汽車が 後 ( おく ) れたから、汽車が定刻より遅く着くさうだからと云つて居る。この様を場内の 旅客 ( りよかく ) が珍らしさうに立つて見て居る中に、 桃割 ( もヽわれ ) に結つて 花車 ( きやしや ) ななよ/\とした 身体 ( からだ ) を 伴 ( つ ) れの二十四五の 質素 ( しそ ) な風をした束髪の女の 身体 ( からだ ) にもたれるやうにして、右の手ではもう一人の伴れの二十一二の束髪の女の 袂 ( たもと ) の先を持つて、
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20Author:  Yosa, BusonRequires cookie*
 Title:  Haikushu [volume 1]  
 Published:  1999 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
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21Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Hijindoteki na kowa joken  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  政治家や実業家は便宜主義を重んじる習慣の中に生きています。便宜主義は一時的のものです。それが必ずしも正義と一致して永久の価値を持っているとは限りません。否、むしろ正義に 背 ( そむ ) いている場合の多いのが便宜主義の特色です。
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22Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Hirakibumi  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  君
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23Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Isho  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私にあなたがしてお置きになる遺言と云ふものも、私のします 其 ( そ ) れも、権威のあるものでないことは一緒だらうと思ひます。ですからこれは覚書です。子供の面倒を見て下さる 方 ( かた ) にと思ふのですが、今の 処 ( ところ ) 私の生きて居る限りではあなたを対象として書くより仕方がありません。私は前にも一度こんなものを書きました。もうあれから八年になります。 花樹 ( はなき ) と 瑞樹 ( みづき ) の二人が一緒に生れて来る前の私が、 身体 ( からだ ) の苦しさ、心細さの 日々 ( にち/\ ) に募るばかりの時で、あれを書かなければならなくなつたのだと覚えて居ます。十二月の二十五日の午後から書き初めたのでした。 今朝 ( けさ ) は 耶蘇降誕祭 ( クリスマス ) の 贈物 ( おくりもの ) で 光 ( ひかる ) と 茂 ( しげる ) の二人を喜ばせて、私等二人も楽しい顔をして居たと確か初めには書いたと思つて居ます。その時のも覚書以上の物ではありませんし、 唯 ( たヾ ) 今と同じやうにあなたの見て下さるのに骨の折れないやうにと雑記帳へ書くこともしたのでしたが、今よりは余程瞑想的な頭が土台になつて居ました。あなたの 次 ( つい ) で結婚をおしになる女性に就いていろ/\なことを書いてありました。数人の名を 挙 ( あげ ) て批判を下したり、私の希望を述べたりしたのでした。思へば思ふ程滑稽な瞑想者でした、私は。瞑想は下らないものとして、あなたに 僭上 ( せんじやう ) を云つたものとして、 併 ( しか ) しながらあの時にA子さんやH子さんのことをあなたの相手として考へたやうに、今も四人や五人はそんな人のあつた 方 ( はう ) が、この覚書を読んで下さる時のあなたを目に 描 ( か ) いて見る私にも幸福であるやうに思はれます。あの 方 ( かた ) よりさう云ふ人を今のあなたは持つておいでにならない、あの 方 ( かた ) は私が見たこともなし、 委細 ( くは ) しい御様子も聞いたことはありませんけれど、近年になりまして私が死んだ 跡 ( あと ) のあなたはどうしてもあの 方 ( かた ) の物にならなければならない、私の子を世話して下さる人はあの 方 ( かた ) よりないと云ふことがはつきりと、余りにはつきりと私に思はれて来ました。自分の死後の日を見廻す中にも、私は 傷 ( いた ) ましくてその絵の掛つた 方 ( はう ) は凝視することが出来ません。私は冷く静かな心になつて居ると思つて居ながら、あなたの苦痛のためにはこれ程の悲しみを感じるのかと 自 ( みづか ) ら呆れます。あの 方 ( かた ) はあなたの初恋の 方 ( かた ) で、 然 ( しか ) も何年か御一緒にお暮しになつた 方 ( かた ) で、あなたのためにその 後 ( のち ) の十七八年を 今日 ( けふ ) まで独居しておいでになる 方 ( かた ) であつても、悲しいことにはあなたよりもつとお年上なのでせう。去年あの 方 ( かた ) のお国から出ておいでになつた 岩城 ( いはき ) さんが、私等夫婦をもすこし 開 ( あ ) け広げな間柄であらうとお思ひになつて、あの 方 ( かた ) のことをいろ/\とお話しになつた時に、年は自分よりも確か二つ三つ上だと云つておいでになりました。 岩城 ( いはき ) さんはあなたよりまた二つ三つ上なのでせう、であつて見ればあの 方 ( かた ) の髪にはもう白い毛が出来て居るでせう、お目の下の皮膚から紫色になつた血が 透 ( す ) いて見えるでせう。 真実 ( ほんたう ) にあなたはお 可哀相 ( かあいさう ) です。お 可哀相 ( かあいさう ) です。あの 方 ( かた ) のことをあなたが私へお話しになつたことは 唯 ( たヾ ) 一度しかありません。結婚して 一月 ( ひとつき ) も経たない時分でした。つまりお 互 ( たがひ ) に自己の利益などは考へ合はなかつた時だつたのです。ですからあなたは虚心平気でいらつしつた。昔の恋人のためにしみじみとお話しなさいました。けれどその晩を私は一睡もようしないで 明 ( あか ) したことを覚えて居ます。
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24Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Joshi no dokuritsu jiei  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  人の性情にも体質にも万人共通の点 即 ( すなわ ) ち類性と、個人独得の点即ち個性とがあります。前代の社会心理の公準は類性のみを見て人の全部だと誤解した 嫌 ( きらい ) がありました。似た所ばかりを集めて一つの型を空に作り、その型を標準として逆に一般の人間を律しようと致し、 殆 ( ほとん ) ど人の個性というものを眼中に置いていませなんだ。例えば初めから男というものはこういうものだ、女というものはこういうものだと決めてしまい、その「こういうものだ」という概念を土台にして更に男とはこうすべきものだ、女とはこうすべきものだという規範を立てて一概に万人を律し、その規範に合わない人は人間でないように 軽蔑 ( けいべつ ) する習慣を作るに到りました。昔から支那などは習慣を重んじ過ぎる国ですから、少し新しい人が出て自己の特性を発揮しようとすると、直ぐに不忠だとか大逆無道だとかいう悪名を著せて死罪に処したりなんか致します。人が尊いか、習慣が尊いか解らなくなっております。日本にも以前はそういう無茶苦茶な事が随分 盛 ( さかん ) に行われていて、それがために天子様も久しく王政を復古遊ばす事が出来ず、 佐久間象山 ( さくましょうざん ) 、 吉田松蔭 ( よしだしょういん ) のような偉人も因襲を脱して 新吾 ( しんご ) を磨こうと致したために殺されました。でその時代に危険のない生活を送ろうとする人人は、理も非もいわずに 旧 ( ふる ) い習慣と旧い概念とに盲従し、徳川将軍は千秋万歳日本の政権を握っているもの、武士は 何時 ( いつ ) でも主人のために腹を切るもの、儒学は永久に聖堂の 朱子学 ( しゅしがく ) を標準とすべきもの、宗教は仏教以外に信ずべからざる事、百姓町民は万世にわたって武人の下風に立ち、生かすとも殺すとも御役人の自由に任すべきもの、女は三界に家なく親と 良人 ( おっと ) と我子とに屈従すべきもの、こういう考でいるより外はなかったのです。
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25Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Kaette kara  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  浜松とか静岡とか、 此方 ( こちら ) へ来ては山北とか、国府津とか、停車する度に呼ばれるのを聞いても、疲労し切つた 身体 ( からだ ) を持つた 鏡子 ( かねこ ) の鈍い神経には格別の感じも与へなかつたのであつたが、 平沼 ( ひらぬま ) と聞いた時にはほのかに心のときめくのを覚えた。それは丁度ポウトサイド、コロンボと過ぎて 新嘉坡 ( しんがぽうる ) に船の着く前に、恋しい子供達の 音信 ( たより ) が来て居るかも知れぬと云ふ 望 ( のぞみ ) に心を引かれたのと一緒で自身のために 此処 ( こゝ ) 迄来て居る身内のあるのを予期して居たからである。 鏡子 ( かねこ ) の 伴 ( つれ ) は文榮堂書肆の主人の 畑尾 ( はたを ) と、鏡子の 良人 ( をつと ) の 靜 ( しづか ) の甥で、鏡子よりは五つ六つ年下の荒木 英也 ( ひでや ) と云ふ文学士とである。畑尾は何かを聞いた英也に、
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26Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Kaikyutoso no kanata e  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  人類が連帯責任の中に協力して文化主義の生活を建設し、その生活の福祉に 均霑 ( きんてん ) することが、人生の最高唯一の理想であると私は信じています。文化生活が或程度の成熟期に入れば、そこには個人の能力に適する正当な社会的分業の生活があるばかりで、只今のように、同じ人類の内に甲と乙とで利害を異にし、甲の幸福のためには乙の幸福を犠牲とせねばならず、従って甲と乙とはその境遇に由って人格価値に優劣を分ち、生活の機会と享楽とに差等を生じる、いわゆる階級思想の如きものは、全く一掃されてしまうでしょう。
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27Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Fujin kaizo no kisoteki kosatsu  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  改造ということは最も古くして併せて最も新らしい意味を持っています。人生は歴史以前の悠遠な時代に一たび文化生活の端を開いてこのかた、全く改造に改造を重ねて進転する過程です。男子は巧みにこの過程に乗って、その個性を開展し、幾千年の間に男子本位に傾いた文化生活を築き上げました。とかくこの過程に停滞し落伍する者は女子でした。人生の幼稚な過程に動物的本能がまだ余分に勢力を 振 ( ふる ) っていた時代――腕力とそれの延長である武力と、それの変形である権力とが勢力を持っていた時代――では、すべての女性が男性に圧制されて、従属的地位に立たねばならなかったことは、やむをえなかった歴史的事実だともいわれるでしょう。しかしこれがために女子はその人格の発展を非常に鈍らせ、かつ一方に偏せしめてしまいました。それは蜂の女王が生殖機関たることに偏した結果、それ以外には 畸形 ( きけい ) 的無能力者となったのに 喩 ( たと ) えても好いような状態に堕落してしまいました。『時事新報』の一記者が近頃その「財界夜話」の中で引用されたリバアブウル大学副総長の言葉の如く「国家が人民の半分だけを(即ち男子だけを)社会的、経済的、並びに公共的の業務に就かせている限り、強かるべきはずの者(即ち女子)も弱く、富むべきはずの者(即ち女子)も貧しいのだ」という状態になったことは、女子ばかりの不幸でなく、引いて人類全体の不幸であったのです。
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28Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Fujin shidosha eno kogi  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私たち日本婦人は一九一九年において破天荒な刺戟を受けました。それは私たちが世界に触れると共に未来に触れたことです。久しく家庭と因習との窮屈な中に機械的の存在者であった私たちが、一躍して世界の生活に接触し、未来の生活理想と交渉するに到ったことは驚くべき激変と言わねばなりません。
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29Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Kyoiku no minshushugika o yokyusu  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  現在の文部大臣中橋氏はこれまでの 伴食大臣 ( ばんしょくだいじん ) とちがって、教育界の現状を憂慮する誠実と、それを改造する意志とを多分に持っておられるように見え、そのうえ、改造を断行する実力をも兼備されているように思われます。私は中橋氏を信頼して、ここに私が平素から希望している教育改造の一端を御参考までに述べたいと思います。
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30Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Midaregami  
 Published:  1997 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
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31Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Muikakan: Nikki  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  三月七日
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32Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Naniyue no shuppeika  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  日本人の上に今や一つの大問題が起っております。近頃の新聞を読む人の誰も気が附く通り、それは 西伯利亜 ( シベリヤ ) へ日本の大兵を出すか出さないかという問題です。
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33Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Nikki no uchi  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  十一月十三日
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34Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Onna ga kite  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  良人は昨日来た某警察署の高等視察のした話をSさんにして居ました。私は手に卓上と云ふ茶色の表紙をした雑誌を持ちながら、初めて聞く話でしたから良人の言葉に耳を傾けて居ました。
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35Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  "Onna rashisa" to wa nani ka  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  日本人は早く仏教に由って「無常迅速の世の中」と教えられ、儒教に由って「日に新たにしてまた日に新たなり」ということを学びながら、それを小乗的悲観の意味にばかり解釈して来たために、「万法流転」が人生の「常住の相」であるという大乗的楽観に立つことが出来ず、現代に入って、舶載の学問芸術のお蔭で「流動進化」の思想と触れるに到っても、 動 ( やや ) もすれば、新しい現代の生活を 呪詛 ( じゅそ ) して、 黴 ( かび ) の生えた因習思想を維持しようとする人たちを見受けます。たとえていうなら、その人たちは後ろばかりを見ている人たちで、現実を正視することに 怠惰 ( たいだ ) であると共に、未来を透察することにも臆病であるのです。そういう人たちは保守主義者の中にもあれば、 似非 ( えせ ) 進歩主義者の中にもあるかと思います。
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36Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Rikon ni tsuite  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  陸軍軍医 正 ( せい ) の藤井氏と東京音楽学校助教授の 環 ( たまき ) 女史との離婚が、新聞紙の上で趣味の相違から生じた離婚だとか、陸軍と芸術との衝突だとか 大袈裟 ( おおげさ ) に報道せられ、これについて諸先生方の御批評なども見えております。陸軍と芸術とがもし衝突致すものなら、 只今 ( ただいま ) の我国の有様ではとても筆や楽器は鉄砲に 叶 ( かな ) いませんから、素直に鉄砲に屈従して離婚 沙汰 ( ざた ) などには立至らずに納まりそうなものでしたが、どういうものでしょうか。
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37Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Sanmen ittai no seikatsu e  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私たちは個人として、国民として、世界人としてという三つの面を持ちながら、それが一体であるという生活を意識的に実現したい。誰も無意識的には、また偶然的にはこの三面一体の生活の中に出つ入りつしているのですが、それを明らかに意識すると共に、出来るだけ完全にその三面が一体である生活を築いて行きたいと思うのです。
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38Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Senkyo ni taisuru fujin no kibo  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私は少しばかり政治について所感を述べようと思います。私たち婦人は憲法の上でこそ男子と同等の権利を持った個人ですが、専ら男子に由って作られた法律の上では憲法と矛盾して、不合理にも、単に女性であるからという理由だけで私たちの生存に必要ないろいろの権利を制限されております。以前のように依頼主義と屈従主義とに甘んじていた婦人と 異 ( ちが ) い、個人としての自己の欲望の尊厳と、自己の能力の無限とを信ずる今日の婦人にあっては、次第に男女間の権利の 偏頗 ( へんぱ ) が苦痛の種となります。
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39Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Shin fujin kyokai no seigan undo  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  去年の十一月に大阪朝日新聞社が主催となって関西婦人連合大会を大阪に開いたことは、多数の保守的な婦人団体を現代的に覚醒させるために、確かに一つの好い刺激になったと思います。我国の婦人とても、天賦的に 引込思案 ( ひっこみじあん ) な者ではなく、男子専権の社会に圧迫されて、自主的に行動する意気を 麻痺 ( まひ ) し、もしくはわざと遠慮気兼をして、万事に控目な依頼主義を取っているに過ぎないのですから、社会の有力な代表者である新聞社などがそういう風に保障と激励とを寄せられるならば、それに引出されて我国の婦人も必ず大に動き初めるに違いありません。現に大阪朝日新聞社に由って連合大会が催されて以来、関西の各地において婦人の新運動が続々と起りつつあるのを見受けます。名古屋市の教養婦人会が婦人の文化講座を開いたことなどもその一例です。
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40Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Fujin to shiso  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  行うということ働くということは器械的である。従属的である。それ自身に価値を 有 ( も ) っていない事である。神経の下等中枢で用の足る事である。わたしは人において最も貴いものは想うこと考えることであると信じている。想うことは最も自由であり、また最も楽しい事である。また最も 賢 ( かしこ ) く優れた事である。想うという能力に 由 ( よ ) って人は理解もし、設計もし、創造もし、批判もし、反省もし、統一もする。想うて行えばこそ初めて行うこと働くことに意義や価値が生ずるのである。人が動物や器械と異る点はこの想うことの能力を 有 ( も ) っているからである。また文明人と野蛮人との区別もこの能力の発達不発達に比例すると思う。
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41Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Shokuryo sodo ni tsuite  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  このたびの三府一道三十余県という広汎な範囲にわたって爆発した民衆の食糧騒動は 天明 ( てんめい ) や 天保 ( てんぽう ) 年間の飢饉時代に起ったそれよりは劇烈を極めて、大正の歴史に意外の汚点を 留 ( とど ) めるに到りました。私はこれについて浮んだいろいろの感想の一部を順序もなく書きます。
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42Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Shokuryo sodo ni tsuite  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  或会社の技師をしている工学士某氏の妻が自分に対する 苛酷 ( かこく ) を極めた処置に堪えかねて姑を刺したという 故殺 ( こさつ ) 未遂犯が近頃公判に附せられたので、その事件の真相が諸新聞に現れた。嫁が姑を 刃傷 ( にんじょう ) したということは 稀有 ( けう ) な事件である。無教育な階級の婦人間においてさえ類例を見出しがたいことであるのに、工学士の妻として多少の教育もあり、女優として立とうと決心していたほど新代の芸術に対する 渇仰 ( かつごう ) もある婦人が、こういう惨事を引起すに至ったについては何か特別な理由がなくてはならない。私は諸新聞の態度が初めから一概に被告を憎んで掛らずに、 力 ( つと ) めて細かに事件の真実を伝えようとし、その結果『東京朝日』記者のように特に被告に対して同情のある報道をされたことを、被告と同じ女性の一人として感謝する者である。
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43Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Sumiyoshimatsuri  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  海辺の方ではもう 地車 ( だんじり ) の太鼓が鳴つて居る。 横町 ( よこちやう ) を通る人の足音が常の十倍程もする。子供の声、 甲高 ( かんだか ) な女の声などがそれに交つて、朝湯に 入 ( はひ ) つて居る私を早く早くと 急 ( せ ) き立てるやうに 聞 ( きこ ) えた。 此処 ( こゝ ) に近い 土蔵 ( くら ) の入口に 大 ( おほ ) 番頭が立つて、
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44Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Watashi no teisokan  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  従来は貞操という事を感情ばかりで取扱っていた。「女子がなぜに貞操を尊重するか。」こういう疑問を起さねばならぬほど、昔の女は自己の全生活について 細緻 ( さいち ) な反省を下すことを欠いていた。女という者は昔から定められたそういう習慣の下に盲動しておればそれで十分であると 諦 ( あきら ) めていた。
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45Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  To no soto made  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  自室から出ましてね、廊下の向うの隅に腰を掛けて車丁に、
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46Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Hiratsuka, Yamakawa, Yamada san joshi ni kotau  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  女史の経済的独立と母性保護問題とについて、平塚雷鳥さんと私との間に 端 ( はし ) なくも意見の相異を見たのに対して、平塚さんからは、再び 辛辣 ( しんらつ ) な 反駁 ( はんばく ) を寄せられ、 山川菊栄 ( やまかわきくえ ) さんと山田わか子さんのお二人からは、 鄭重 ( ていちょう ) な批評を書いてくださいました。私は何よりも先ず三氏の御厚意に対して十分の感謝を捧げねばなりません。三氏のような豊富な学殖を持たず、三氏のような博詞宏弁を 能 ( よ ) くし得ない鈍根な私の書いたものが、 偶※ ( たまたま ) [1]三氏のお目に触れたというだけでも、私に取ってはかなり嬉しいことであるのに、「唯だ 看 ( み ) て過ぎよ」とせずに、わざわざ私のために啓蒙の筆を執って下すったということは真に想いがけない光栄であると感じます。
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47Author:  Yoshida, KenkoRequires cookie*
 Title:  Tsurezuregusa  
 Published:  1998 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
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48Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Ubuya monogatari  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:   雛 ( ひな ) の節句の晩に男の子を挙げてまだ産屋に 籠 ( こも ) っている私は医師から筆執る事も物を読む事も許されておりません。ところで 平生 ( ふだん ) 忙 ( せわ ) しく暮しておりますので、こう静かに 臥 ( ふせ ) っておりますと何だか独りで旅へ出て 呑気 ( のんき ) に温泉にでも入っておるような気が致しますし、また 平生 ( ふだん ) 考えもせぬ事が色色と胸に浮びます。お医者には 内所 ( ないしょ ) で少しばかり書きつけて見ましょう。
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49Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Hiratsuka san to watashi no ronso  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  私は女子の生活が精神的にも経済的にも独立することの理想に対して、若い婦人の中の識者から反対説が出ようとは想像しませんでした。それは、この理想の実現が人生に真の幸福を築き初める第一の基礎であることが余りに明白なことだからです。しかるに 平塚雷鳥 ( ひらつからいちょう ) さんが最近に私の主張する女子の経済的独立に抗議を寄せられたのは非常に意外の感に打たれました。
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50Author:  Yosano, AkikoRequires cookie*
 Title:  Fujin mo sanseiken o yokyusu  
 Published:  2003 
 Subjects:  Japanese Text Initiative 
 Description:  二月に入って 俄 ( にわ ) かに普通選挙の運動が各地に起り出しました。かつて明治四十一年に政友会の提出した普通選挙法案が一旦衆議院を通過しながら、元老や貴族院の保守的勢力の圧迫に依って頓挫してしまったことは、私たちの記憶にまだ新しいのですが、今年の議会に国民党、憲政会、政府等から各別に三つの選挙法改正案が提出された際ですから、これを好い機会として、久しく眠っていたこの運動が十幾年ぶりに復活して来たのだと思います。
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51Author:  Young, ClarenceRequires cookie*
 Title:  The Motor Boys; or Chums Through Thick and Thin  
 Published:  2000 
 Subjects:  University of Virginia Library, Text collection | UVA-LIB-Text 
 Description: "Hi, Ned! What do you say to a little race?"
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52Author:  Young, ClarenceRequires cookie*
 Title:  The Motor Boys Overland or A Long Trip For Fun and Fortune  
 Published:  2001 
 Subjects:  University of Virginia Library, Text collection | UVA-LIB-Text 
 Description: THERE was a whizz of rubber-tired wheels, a cloud of dust and the frightened yelping of a dog as a big, red touring automobile shot down the road.
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53Author:  Young, ClarenceRequires cookie*
 Title:  The Motor Boys on the Pacific or The Young Derelict Hunters  
 Published:  2001 
 Subjects:  University of Virginia Library, Text collection | UVA-LIB-Text 
 Description: "WELL, she is smashed this time, sure!" exclaimed Jerry Hopkins, to his chums, Ned Slade and Bob Baker.
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